この季節、電車に乗ってるといろんな中づりにつられる。
今回つられたのは、多摩モノレールまつり。
1週間前くらいに知って、2日前にFacebookでいろんなひとを招待したが、そういう誘い方をしても誰も来るわけないので参加人数ゼロになっており、当日になって見かねたmechapandaさんとタカハシさんがきてくれた。やさしい。
千葉市民の日であるこの日は千葉モノレールまつりも開かれている。なぜあえてかぶせてくるのか多摩よ。
中央線で吉祥寺より西側に行くことが人生において3回目くらいなのだが、立川は都会であった。東京の人口というのは西側が支えているのだなと実感することしばし...さっそくひとに酔う。日曜といえば予定がなければ昼まで寝てる私にとって朝10時に用事のあるひとがこれだけいるというのがそもそも謎である。都心のデパートなんて11時開店なのに。
駅も巨大だ。
立川から多摩モノレールに乗ってひと駅、高松駅へ。なんにもない開発用の用地がたくさん残された、「緑町」というひじょうにそれらしい名前の町で、自治大とか医療センターとか極地研とか裁判所とか、どでーんと建っている。すごいなぁ。そしてまつり会場の車両基地はというと、とみんハイムと拘置所の脇の広大な敷地に平屋でどーんと建っている。多摩モノレールは豊富な用地をのびのびつかって、ずどーんと高い橋脚に安定の縦長車両が乗っかっていて、カオスファンとしてはそれほど心惹かれる部分がないのだが、千葉モノレールのようなぐじゃぐじゃとはべつのカオスがそこにあった。
モノレール先頭車両は乗れないほどの混雑(みんな先頭のガラスにへばりついて入り口付近に固まっているため。多摩モノも俺的特等席あり車両なんですね。だいぶ競争率高いけど。)
開場の10時少しすぎて着いたら、5分前行動死守のひとであるmechapandaさんが既にカメラをもってなにやら柵の前にスタンバイしてらっしゃる。あ、ここでレール切替が行われるんですねー。モノレールのレール切替というのは一大スペクタクルで、モノレールの始発か終着、分岐のある駅でじっと待っているとだいたい見えるのだが、静かに動き出して5秒で終わるものなのでけっこう気が抜けない。じっと気をつめて待っていたらしかし、職員の方の説明が始まり、はい今から動かしまーす、とじつに親切であった。
いかんせん近すぎてぐいーんとずれた、という感じだが。
しかしこの車両基地にはやたらと分岐が多い!五叉分岐のあとの両端をもう一度五叉分岐とか平気でやってる!なにそれ!いち車両いちレールかよ!贅沢すぎだろ!
でしかも、車両庫の部分が、とみんハイムの1階になってるのだ。どひゃー。モノレールセレブマンションじゃないですか。往復はがきで申し込んで、しかも抽選で乗れるという、憧れの車両洗浄体験で、なんと、この車両庫の部分まで入って行ってた。なんてこったい。でもさらにその中で、先頭車両はものすごい戦場であることが間違いないわけなので...モノレールって鉄道趣味でいうとマニアは少ない領域なのだが(鉄っぽい方々はそんなに多くなかった)、子どもの好みでいったらド真ん中ですからね。まぁ難しいよね...来年は一応申込してみよう。
あのマンションの下が夢の空間...!
このあと、ほかの申込ナシで見学できる、点検車両の展示など(いちいち動かしてみせてくれてなかなか太っ腹だった)を堪能し、タカハシさんと合流して、そのあとちょっとごにょごにょと写真を撮って大満足してからまたモノレールで立川へ。
床下がぱかっとあいてレール点検できるやつとか
タイヤをはずして点検するやつとか、やたらと動かしてくれた。
個人的にはこの動かないレールモニュメントがお気に入り。
ここからきょうは、昭和なスーパーめぐりさんのサイトで丸ボディがあると報告されている場所を順番にめぐる、東京ウエストエスカレーターツアー、俗称丸ボディ狩りへとでかける。未見のエスカレーターをめぐる旅はストイックなうえに私が写真を撮る時間をけっこう要するので同行はぜんぜんオススメしないのだが、mechapandaさんもタカハシさんもついてきてくれるという。やさしい。いや誘ったの私なんだが。
1箇所目は立川のダイエー。ダイエーといえばエスカレファンにはいいエスカレーターがあることでおなじみだが、ふたりの反応は「ダイエーまだあったんだ」。ありますよー。いい丸ボディでした。スーパー業界はイオンとヨーカドーの二大勢力(いいエスカレーターがぜんぜんない)に席巻されているが、そのなかでまだがんばっているのがダイエーと西友である。しかし上のほうの階に行けば行くほど店内の様子に哀愁がつのる。つのるがじつに素敵だ。
いい丸ボディ。
最上階の「屋内遊園地」の様子...
2箇所目は、立川駅前の一等地にたつ「健康館立川第一デパート」だったのだが...ここはなんと今年の5月に完全閉店してしまっていた。ショック。私のメモにずっと長い間ここを観に行けと書いてあって、もはや中になにがあるかは覚えていなかったのだが、残っている外観からしてもものすごく素敵な佇まい。多摩モノまつりが5月だったらよかったのに...。再開発して、「すごく再開発っぽいビル」が建つ予定だそうだ。
外観だけはまだそのまま残っています。いまのうち!
すごくいいもの感あふれる入り口の照明。
ごはんを食べて3箇所目、武蔵小金井の西友小金井。ここは、エスカレーター好きは全員訪れるべき、奇跡の丸ボディ全照明タイプ赤手すりひとりのりが残っていらっしゃる。
だーん!
※丸ボディは全照明、部分照明、全透明の順に進化していて、現役全照明が残っているのは私の知る限り、新橋駅前ビルとここぐらい。あとはレプリカが動いている日本橋三越と、1号機を展示している東芝科学館。
が!節電の影響のせいか光ってなかった!なんたることか!
でも!そのおかげで、めざとくこれを光らせる照明スイッチのありかを発見した。ひとりだったらたぶんONにしちゃってたなこれ。同行のふたりに「いやいやいや」といわれて自粛。
おやおやこんなところにスイッチが...(いけません)
4箇所目、西友国分寺。ここは、赤の丸ボディ、パネルタイプ。国分寺駅というところも、私が想像してたよりずいぶん駅前がレトロで、渋いビルがいっぱい残っていて、商店街だから歩行者メインで、でもさびれていなくてひとがちょーいっぱいいる、というのがなんか不思議な感じだった。田舎や東京の東側だと歩行者専用商店街=さびれてる、という図式だし。そして西友自体もスーパーっぽくない超絶渋いビルに入ってた。だけどその国分寺の駅前も「すごく再開発っぽいビル」の建築計画のおしらせ看板がどーんと建っている。時代ですねぇ。
え!おまえが西友かよ!?
パネルタイプエスカレの現役。東京だと、ここと下北沢にしかないタイプ。丸ボディ廉価版なので稀少ではあるが安っぽさはいなめませんね。
5箇所目、西武線のなにやら複雑な乗り替えをして単線の駅、八坂のダイエー小平店へ。ここは非常にきれいにメンテナンスしてある丸ボディ全透明タイプ。いいエスカレでした。八坂は用水路があってマイ橋がいっぱいかかってた。お金持ちになったら自宅に用水路を作ってマイ橋をかけてSUPもできるようにしてエスカレーターもつける、という夢をmechapandaさんに語る。大富豪だなそれ。
よく手入れされてふつうの顔をしている丸ボディ。
6箇所目、西友花小金井。赤手すりのフジテック。富士山マーク入りのフジテックロゴを見るためだけにきたのだが、 このあたりまでくるとmechapandaさんはまったくついてきていなかった。すみません。でも珍しいんです、これ。タカハシさんはすでに離脱済みである。しかしこれも全体的にとてもよいエスカレ。
赤手すり透明タイプのフジテックは関東ではめずらしい!(私調べ。ほかに知ってるひといないからといってだいたいてきとうなことを言っていますのであまり真に受けませんように...でもめずらしい!)
ロゴには富士山マーク入り!素敵!
7箇所目、今日中に行くかどうかちょっと迷ったんだけど、mechapandaさんがバスなど手際よく調べてくれて、西武線で所沢経由、大泉学園のOZへ。日本のポンピドゥー・センターである。すっかり日が落ちてしまってテンション急降下の状態だったが、夜のライトアップが予想以上に美しかった!!!むしろポンピドゥーより綺麗かもしれない!ていうかポンピドゥーの夜景の写真撮ってくるの忘れた!と、テンション持ち直し、そしてOZの中身もやっぱり西友だった、というのがなんかすばらしい終わり方。暗かったのもあって、だだっぴろくひとけのない西友の紳士服売り場など、知らない街の夜にちょっとどきどきした。
これはポンピドゥーを超えたね!
手前の1階〜3階部分も手を抜いてないのがたまらん!
さらに、1階のドトールまでもがチューブ状に!
なんて素敵なドトール...!
チューブの中身もきっちりしていてうかれてない。とても好感がもてる!
ふおおおお
そのあと8時にクロネコヤマトがくることになっていたので、あわただしく電車に乗って帰ってしまったのだが(ひどい)、おつきあいいただいたお二人には本当にありがとうございました。複数人で行くと視点が増えていいよね。
ところでエスカレーターツアーの下見も兼ねていた今回、武蔵小金井の西友と、大泉学園のOZは、ツアーに組み込むべき要チェックポイントと認定したが、いかんせん離れすぎているのでどうしたものか。
東京西側のいいエスカレーターがほかにもあったら教えてください。