エスカレーターマニアの移動の記録

エスカレーターマニア。船に乗る人。原付で旅をします。

フーバーダム、ラスベガスのスパイラルエスカレーター巡礼

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ラスベガスでは実質2日しかなく、フーバーダムと、グランドキャニオンを(ついでに)観に行くという予定を無理矢理入れ込んだ結果、この日は午前中のフーバーダムツアーにまずはいっちょ行ってくる、ということになった。

 

もともとは、フーバーダムとグランドキャニオンに日帰りで行って帰ってくるというツアーを予約していたのだけど、飛行機の中でいろいろと確認していたら、これは「フーバーダムを橋の上からみて、グランドキャニオン“ウエスト”に行って帰ってくる」というものだということが判明。グランドキャニオンウエストは、ヘリコプター遊覧の出発点で、ガラス張りのスカイウォークがある、という場所なのだが、有名な絶景ポイントのたくさんあるサウスリムとは違う(国定公園内でもない)ので、これはいかん、となって、LAXついてから、入国審査の列で90分待ってるあいだに大慌てで変更したのである。

 

予約したのは、GetYourGuideというサイトからです。私のみたかぎりではVeltraとか他のサイトよりも安いツアーが多い印象だった。

https://www.getyourguide.jp/

 

それでこの日は、フーバーダムに行って帰ってくる半日ツアーに参加。ラスベガスからフーバーダムまでは1時間ぐらいなので気軽なバス旅。GetYourGuideは予約までは日本語でできるが、あとの現地ツアー会社とのやりとりは全て英語なので(ホテル予約サイトとかと同じですね)、「もうすぐあなたをピックアップするポイントにバスが着きますよ」という英語のメッセージを、「バスが着きましたよ」だと時制を勘違いしてしまって、「え!? バスが見えないんですが、私、ピックアップポイント間違えてますか!?」みたいな無駄なメッセージのやりとりしてしまったりした。英文法って大切ですね…(バスには無事乗れた)。

 

ラスベガスのダウンタウン、朝のフリーモント・ストリート。日中はずーっと音楽が鳴ってて、夜22時〜深夜2時まで大音響でライブ?しているという凶悪な通りなので、次泊まるときは絶対ここは選ばないけど、朝の明るい時に見ると、かわいい建物に興奮します。この天井に写ってる空はニセモノです。

 

ストリートにワイヤーみたいなのがめぐらしてあって、なんだろなと思っていたら、ジップラインになっていて人がびゅーっと飛んできたりする、という場所です。

 

泊まったホテル。絶対次は違う場所に泊まるんだけど、クラシックホテルの雰囲気でかわいかった。

 

無事、合流できてツアーバスに乗り込んだ。革張りシートのとってもゴージャスなバスで、平日だし私含めて3組の少人数ツアーだった。

 

乗ってすぐに、お水と朝ごはんがもらえた。ラスベガスのホテルは朝食がついてなくて、スーパーとかも近くになかったので、ツアー参加することにしてよかった〜と思った。

 

バスガイド兼運転手さんはチップ制なのもあってか、めっちゃくちゃ詳細にフーバーダムの歴史などについて移動中ずーっと喋っていた(全て英語なのでほとんどわからんかった)。

 

私はというと、大音響ライブ部屋で眠れなかったのもあって、少しバスで寝ようかと思っていたのだが、ちょっとやっぱり、周りの景色がそれどころじゃないですね。

 

なんか、すごく見たことない景色だ。

 

アメリカすごいな!? と思ったけど、そのあとサンフランシスコやらシカゴやらフロリダやらいろいろと行った結論としては、ラスベガスとかグランドキャニオンのあるアメリカ南西部が特に、まったく見たことないゾーン。

 

このへんとかもちょっと、意味がわからない感じの景色。かすんでるみたいに見えるのは砂丘が広がってるんだよな。

 

そして手前の湖みたいなやつはソーラー発電。

 

常に湿気の中で暮らしている日本人には信じられない、延々と乾いた土地がつづくので、フーバーダムによってつくられたミード湖が見えてくると、「水だー!」てなります。

 

わーい!

 

そしてバスは最初のポイントに到着。

相変わらずガイドさんがなんと言ってるかわからないのだけど集合時間だけ確認してあとはみんなについてく。

 

長大な #バリアフリースロープ

 

なんかすごい橋。

 

あ!? 

あー!ダムだ!

 

わーいわーい!

 

それにしても……周辺が乾き切ってますよね。「山奥!森!」みたいな場所にばっかりある日本のダムと比較すると、見なれたアーチダムなんだけど違いすぎてなんかすごい。

 

ところで、「ラスベガスに行ったらフーバーダムも見に行くぞ」と思っていたのは、DPZの大山さんの記事を読んでいたからなんだけど、今回の旅の前にはあえて読まないようにしてた。帰ってから読んだら「そうそう」という部分が多すぎておもしろかった。

dailyportalz.jp

 

さて、一旦バスに戻って、このあとツアーがどういうふうに進むのかいまいちわかってない。なるべく長いツアーで、ダム内部の見学も含んでそうなやつを選んだのだけど、「コロナのためダム内部の見学は中止となってます」みたいな案内も同時にあったりして、中が見れるのか見れないのかわからん。

 

このあとどうなるんじゃ?という私の思いを乗せたまま、バスは堤体の上を通り、ちょっと眺めのいい場所まで登って、降りてきた。

 

そして第2の見学ポイントでおろされて、チケットを渡された。あ、これは、内部の見学できるっぽい!また集合時間を告げてガイドさんは別場所で待機するとのことで、半自由時間に。チケットをもって、見学施設っぽいところに入ってゆく。

 

フーバーダムのできるまで」的なビデオを見た後、今度は見学施設のガイドさんに従ってついていくことになった。

 

エレベーターに乗って降りて行った場所がこんな感じで、「え、ちょっと待って」ってなる。岩、そのままむきだしじゃないですか……?? すごく「乾いてる」からこういうことができるんだろか。

 

なんか、バーンとかっこいい部屋に入った。

 

相変わらず英語なので雰囲気しか掴めんが、「イマココ」の図。ミード湖から水を送ってる場所てことかな。

 

そして、タービンがある場所にもくることができた!これ!見たかったやつ!

 

さっきの岩むきだしの通路と違って、タービン、なんか派手であるな。国旗も飾ってあるし。

 

ゴゴゴゴゴ

 

そのあと、「手首にリストバンド巻いてる人はこちら」とさらなる深層部へ連れていかれてたが、私はリストバンドもらえてなかったので、その先は何があるんじゃろな?と思いつつ、エレベーターで上まであがって解散。

 

自由に見られる展示施設もある。フーバーダムつくるまでの様子。年間休日が2日しかなかったとか超ブラックな労働環境である。

 

これはさっきのタービンの図解じゃな。

 

外に出て、堤体の上を歩いていく。

 

この鉄塔は、これでいいのか…?

 

 

そして、タービンに水を送る塔がなんかかっこいい。

 

これ。

 

にしても、周りがめちゃくちゃ乾いているなー。

 

古いほうの見学施設にあった模型がおもしろかった。グランドキャニオンまでずーっとこの岩の峡谷が続いてる感じなんだよな。

 

 

バスの集合場所に戻ってきて、お土産を物色したあとカフェでゆっくりし、帰路につく。

 

岩山から出てるあの筒みたいなやつがなんかのなんかです、と説明してくれていたがわからなかったのであとで調べる。

 

めっちゃミード湖が見える場所にも立ち寄ってもらえた。

 

マリーナとかあるんですね、ミード湖。(写真を拡大すると船や車の小ささに、湖の巨大さを感じます)

 

フーバーダムの工事のために駆り出された人たちによってつくられたダウンタウン、という場所にも寄ってくれた。フーバーダムができたのって1936年とかなんですけど、いまでも街は存続してるらしくて、興味深い。

 

労働者用の街だったはずなんだが、「当時からある」というものもりっぱなおうちが多い。

 

そして、ラスベガスまで戻ってきて、各参加者のホテルまで送ってくれるのだが、ラスベガスのストリップのメインストリート、ふだんから混む上にこのとき「車線制限工事」を大々的にやっててですね。大渋滞なんですね。というわけで、ストリップについてからもバスからゆっくりストリップ見学、みたいな感じになっていた(解説はないが)。

 

ルクソールのピラミッドとか、ニューヨーク・ニューヨークとか、シンガポールのガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(みたいなやつ)とか、いろいろあって、「うわー!!」てなる。あとでまた来よう〜と思ってたが、あとから歩いてみるととんでもなく距離があることが分かり、これ全部見るには2週間ぐらい要りそう……てなったんで、結局このときバスから見学したのがラスベガス見学の一番ハイライトになった(写真ない)。

 

かろうじて撮ってたエッフェル塔

 

ようやくダウンタウンまで戻ってきて、フリーモント・ストリートが賑やかです。

 

ストリートに面してないほうの部屋に変えてもらって、少し静かになったので、ちょっと仮眠して、夕方から、本日のメインである、スパイラルエスカレーター巡礼へでかける。(フーバーダムはおまけです)

 

ダウンタウンからストリップへは、メインストリートを通る観光客向けのバス(高い)と、裏からまわる住民向けのバス(安い、けど1時間に1本しかない)があって、メインストリートの大渋滞を目撃していたので、住民向けのバスを選んですんなりストリップの中心地へ。

 

まずはシーザーズ・パレス。

 

以前、マカオのカジノに行ったときは、カジノに入る手前で荷物を預けるように言われ、カメラの持ち込みは禁止だったりしたのだが、ラスベガスのカジノは全然そんな雰囲気がない。入ったらすぐずらーっとスロット機が並んでいて、撮影も自由だし、なんのチェックもない。

 

シーザーズ・パレスの中にあるショッピングモールのエスカレーター……という認識だけできたので、入り口をめっちゃ間違えてさまよっているところ。本当は、大通りに面しためちゃくちゃわかりやすいエントランスロビーにスパイラルがある。

 

たどりついた。

 

なんじゃこの空間は。

 

なんなんじゃー。

 

上海の合計12基のスパイラルも、実際に現地に行ってみて圧倒されたけど、ザ・フォーラム・ショップスのスパイラルも、思っていたのの10倍ぐらいスケールの大きい空間だった。

 

ぐぬぬぬぬ。

 

女神の柱とかに圧倒されがちだけど、これ、手前の2基だけじゃなくて、奥にも2基あるんです。私が知る限り、本当に「螺旋状」にスパイラルが設置されているのはここだけ。

 

「螺旋状」に設置されているため、シンメトリーではなくねじれた感じに見える。

 

普通のスパイラルだったら、これ、両方「上り」、あるいは両方「下り」で、1回1回、降りてからぐるっと回らなくてはいけない(螺旋ではない)んですけど、これ、下が「上り」で、上が「下り」なんですよ。

 

3階→2階へと降りていくと

 

こんな感じで、降りてすぐ、2階→1階の次のエスカレーターに乗れる。まさに螺旋。直線のエスカレーターではこうはいかん。

 

ちなみに、1階のロビーには新しくバーがオープンしていた。スパイラルのある空間が、古くならず、令和になっても盛大に使われていてとてもよいことなのであるが、正直「なんでそこにバーを設置しましたか……?」という場所にあるので、正面から撮ると残念なことになる(本当に残念な気持ちになっちゃうカットなのでここにはあげないでおきます)。

 

正面から見たい場合は、上から見れば問題ない。

 

アメリカに持っていくカメラ、盗まれたり壊れたりしたら嫌だしどうしようか最後まで悩んでいたのだが、結局フル装備を抱えていくことに決めて本当によかった。私の現時点での最大のエスカレーター撮影力でもって臨むにふさわしい場所でした。ありがたや。

 


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動画です。(最大のエスカレーター撮影力でのぞんだものの、どうやら興奮しすぎて手振れ補正OFFになってたぽく見苦しくてすみません)

 

ザ・フォーラム・ショップスのスパイラルがあるほうの入り口。わかりやすいじゃん……。

 

ラスベガス、建築好きな人だったら、うろうろ歩き回るだけで本当に2週間必要だと思う。

 

ラスベガスのスパイラルエスカレーターを検索すると、ほとんどザ・フォーラム・ショップスのものが出てくるが、私はもう一箇所あることを知っている。

それがこちらのウィン・ラスベガス。

 

って、その向かいにある建物(ファッションショー)もすごいな。

 

あと、ラスベガスはほとんど全ての歩道橋にエスカレーターがついていた。さすがである。

 

ウィン・ラスベガスのスパイラルに関してはあまり情報がなく、何しろゴルフ場まであるぐらいの巨大なリゾートホテルなのでどうやって探したら……と思っていたんだけど、これも入り口近くのわりとわかりやすい場所にあった。

 

しかも、「ここにあるのが本当にぴったり!」ていう、素敵な場所に。

 

「BAR PARASOL」っていう、その名の通り天井にたくさんのパラソルが吊り下げられた吹き抜けの空間。

 

このパラソルがですねぇ、ゆーっくり、上下にゆらゆら動いているんです。うっとり。

 

素敵な空間だなぁ。スパイラル、いい場所につけてもらって、よかったねぇ。(変な親ごころ)

 

こちらはいつもの見慣れたシンメトリー配置なんだけど、とてもスパイラルが似合いすぎていて、うっとりいつまでも眺めたくなる場所だった。

 


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大満足したこともあり、流石に疲れたので、噴水ショーやら噴火ショーやら見にいくのはちょっとやめて、ホテルまでバスで戻る。