この秋の台湾旅行では、主にベランダを収集していました。
空港について、電車にのって、ホテルにたどりついて、それから鼎泰豊の本店に向かって、一息ついて外に出たら、そこにベランダがあったからです。
おもしろかったなぁ。
収集2日目に、朝ホテルの窓のカーテンを開けたらこの状態でした。普通は「がっかり」な眺望ですが、大興奮したことは言うまでもありません。
タイプ1:欲張り
台湾のベランダは、欲張りです。元からそこにベランダがあろうとなかろうとお構いなしに、ほぼ「増築」の勢いで、外側に作られたスペース、それが台湾のベランダです。
元のこぢんまりとしたベランダから、はみ出る、はみ出る。
窓の幅からもはみ出て、とにかくつけられるぎりぎりいっぱいにベランダをつけます。
そしてすごく前のめりです。
細い道だと、庇のせめぎ合いみたいになります。
タイプ2:コーナリング
横幅いっぱいに欲張った結果として、そのまま角を廻り込んじゃうこともあります。
わかりますでしょうか。
角を廻り込んでます。
大胆さが感じられて、私はこのタイプが結構好きです。
比較的大きめの建物だと、さも当然かのようにこの様式が見られます。
複雑だけどある意味整然としている。
両側まわりこみにいくパターンも。
すべて回り込むパターンも。
これは少し複雑な、内角をせめるパターンです。
どこからどこまでが元の建物なんじゃろな、というものもある。
一番感動的だったのは、この建物です。芸術点が高い。
タイプ3:ガーデニング
自由に使われまくっている台湾のベランダ界において、整然と並ぶ植木鉢たちを見かけるとなんともほっこりしますが、やつらはただそこでおとなしくしているわけではありません。あっという間に盛大に成長します。台湾って温暖だから。
もっさー。
もっさもさー。
夜のライトアップガーデン
タイプ4 : アールデコ
柵の模様にもいろいろあるな、と思って注目してみようかとも思ったのですが、それは台湾のベランダにおいて本質ではない、と感じるに至りました。
タイプ5:モダニズム
これはもう、この建物オンリーで可愛いすぎるだろう〜という意味です。
タイプ6:几帳面 VS 自由
建物全体において統一性を重んじるタイプ、は非常にレアで、大体の場合が各住戸が自由気ままにつけているのが台湾のベランダです。
これはオーナーさんがあらかじめつけてくれたのか、この建物1棟を占有しているのか。そのぐらいレア。
大体が、各部屋てんでばらばらな施工をしていますが、なんとなく秩序のようなものも感じられます。
元の柵の形に忠実なひとと
そんなものは知ったこっちゃないひと。同じ建物ですが、ベランダの形状は各部屋の住人の性格に委ねられているようです。
タイプ7:もはやベランダというより部屋である
上で忠実なタイプのひとが施工していましたけど、ベランダを超えてほとんど部屋みたいになってるものも多いです。
たくさん集まると、部屋感が増します。
外廊下みたいになっちゃってるし。
こちらとか、もう部屋ですよね。誰かこのスペースで寝ていてもそんなに違和感ありません。
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台湾のベランダ、香港の室外機置き場とはぜんぜん、違いまして、建物がちらっと写り込んでいれば香港か台湾かわかるようになりました。
義務としてつけられているニューヨークの非常階段の真逆であるともいえる。
大山さんの上の2つのレポートで、寒い地域でベランダがサンルーム化するというのになるほど、と思っていたのですが、台湾、めちゃめちゃ暑いけどそれでもサンルーム化してました。不思議。
関係ないけどロンドンでのコレクションも貼っておきます。
なにかのコレクターになるとひとり旅はとても楽しいです。