この日はもう、帰る日なんです。早いよー。
旅行計画の段階で、台湾、やりたいことありすぎると2泊3日にしたことをやや悔やんでた。ただ、台湾のサイズは九州とほぼ同じ、ということを聞き、今回は鹿児島とかは行かずに博多2泊3日の旅なのだ、と考えるとそんなもんかなと納得して。
ただし、今回はバニラエアの深夜便に挑戦してみよう、ということで乗るのは日付を超えた便です。そんな日に、博多から北九州に行ってまた帰ってくるみたいなことしても大丈夫か、時間足りるのか、ちゃんと帰ってこれるのか、うーんどうしよう(心配性)、とやや悩んだのですが、行ってきました。九份へ。
もうひとつ悩んだのは、九份のベストタイムは夕暮れ時ということと、ただし夕暮れ時に行くと大変混雑するので帰りのバスに乗るのが至難の技、という情報。どうしようどうしようと唸った結果、とりあえず今回は朝イチで行って、夕暮れも観たいなと思ったらまたいつか来たらいっか、という結論に。
昨日ちらっと見た、忠孝復興駅のエスカレーター、乗りますよ。
ここね、たぶん台北で一番長いんじゃないかな。台北の地下鉄はけっこう深いんだけど、そこから高架の文湖線まで直通の乗り換え専用エスカレーターです。
九份行きのバスは駅すぐ近くのバス停から。並んでると声をかけてくるおじちゃんはタクシーの客引きです。
暇なので高架の観察してた。
バスはこんな感じで大変快適ですが、窓際に座ったらカーテンがなく、暑かったです。とても。でも窓際に座る以外の選択肢は私にはないので、持ってきたものの1度も着なかった上着で自作の日よけカーテンをつくるなどしてがんばりました。
そのかいあって、2階建てのかっこいい橋などが見えました。
郊外の街もいい感じに整備されてて、台湾、都会だな〜とおもう
九份に近づいたところでいきなり給油します。???と思ったのですが、隣の日本人ツアーガイドさんが「これね、必ず寄るんですよ。なんの説明もないからびっくりするわよね〜」とツアーの皆さんに解説していて、なるほど〜。
バスは最終的にめちゃくちゃ混んでた。午前中でも始発の忠孝復興駅から乗るのがおすすめです。山道揺れるのでつらいです。
つきました。
九份については行き方に関する情報がネットにあがりまくっており、こちらも事前に調べまくっていたので悩みません。あのセブンイレブンの脇のめっちゃ細い道から入るんですね。知ってます。
午前中といえど、この混み具合です。これは夜は無理だったな、私は。
食べ物のお店も朝からいろいろやってます。
いろいろ調べてきたけど結局迷って、行き過ぎた。
とにかくとんでもなく景色がよいです。九份、山の上だと思って油断した。めちゃくちゃに水辺充。なんかおっきな船が見えるな〜。
そしてもどる。そうそう、途中でみんな曲がっていく、この細い道を降りていかなくてはいけないのでした。
ここのお茶屋さんの前でほぼ確実に全員が記念写真を撮っているのですが、意外と入っていく人はいなくて空いています。よし、ここでお茶を飲もう。
2階の席に案内してもらいました。わーい船見える〜。
熱いお茶とお菓子のセット。お兄さんがいろいろ説明しながら1杯目を淹れてくれて、あとは自分で好きなように。足元にミニ囲炉裏が置かれていて熱いお湯が好きなだけ。なかなかいいシステムです。
いい景色だったのもあって、1時間ぐらいぼーっとしてました。なんだ、朝来てもぜんぜん楽しめるな、九份。
少し下ると、赤い提灯がインスタ映えな空間。
九份、とてもコンパクトな街で、どこにもお店に入らなければ15分ぐらいで1周できる距離感でした(ただ混んでるから少なくとも30分はかかるけど)。そして、1度回りきってしまうと、とんでもない上り坂になる or 大混雑のバスで登らなくちゃいけないので、戻れないシステム(いや戻ってもいいんですが)。
さて、帰りはこちらのバス停から、台北行きではなく、基隆行きに乗ります。台北への帰り方の裏技として紹介されていた方法ですが、私は基隆に用があるのだ。
船だー
行きの台北からはほとんど高速道路でしたが、基隆行きは途中いくつもの街を通って行きます。これが、台北とはまた全然違って、地方都市感満載で楽しいんですね。興奮。
そして基隆つきましたら、この景色。興奮。
用があると言ったのは、このキリンさんに用があるのでした。あの港の近くに建ってる緑のビルにのぼったら、ものすごくいい景色が眺められるに違いないんだ……
なにはともあれ、ご覧の通りのめちゃくちゃに快晴な天気のため、本日の基隆はとんでもなく暑いです。このまま日向を歩いていたら干上がってしまう。ひとまずご飯だ。
基隆はとても港湾都市らしい港湾都市で、物流の街という感じの雑多な雰囲気。暑い街特有のアーケード街は、なんだかよくわからない時計とか洋服とかガジェットとか、そういうものがとにかくごちゃっと連なっていて。ひときわごちゃっとしたところはなにかというと、有名な基隆の夜市でした。夜市という名前ですが、ふつうに昼間もやってます。いっぱい屋台が出ていて、見るからにおいしそー。
基隆情報についても事前に調べまくってあります。この通り沿いにある、天一香というお店へ。
どうやって頼んだらいいのかよくわからないまま、指差しで魯肉飯と油豆腐を頼む。うまい。そしてとんでもなく安い。台湾、洋服などの物価は日本と変わらない(ユニクロとかだとむしろ高かった)のに、ご飯はとにかくとんでもなく安いですよね。魅力的。
一息ついたところで、お店にいるほぼ全員がスープを飲んでいることに気づき、あ、そうだ、ここ肉焿(肉団子入りスープ)のお店だった!と電撃的に思い出し、ただなんと読むのかわかんないので、親切なお店のお姉さんに、隣の人が席を立った隙に「このひとが食べてたやつ」と身振りのみで伝えると、深く頷いて30秒でスープを出してくれた。猛烈にうまい。台湾の人は、言葉ができない人にも最大に親切に対応しようとしてくれるところが信頼おけますよね、本当に。いま思い出してもまたすぐ食べたくなる味だったので、台湾中毒者が増える理由がよくわかります。
基隆にはふつうの橋と盛り上がってる橋がある。べつに可動橋なわけでもないし、構造的に必要とも思われないので「ちょっと盛り上がってみたかっただけ」という感じである。誰も渡ってない。なんだろうこれ。
あのレインボーな建物の一番上まで行ったらキリンさんがよく見えるのでは、と思って行ってみる。
このあたりで、博多から北九州まで来たのは絶対に間違っていなかったな、と確信。だけどやっぱり、あの緑の建物を目指すべきであろう。
暑いので、また適宜おいしい台湾ドリンクを摂取しながら、目的の場所へ。じつは、緑の建物はホテルなんですけど、基隆行きたい!て思った理由のとあるブログでそこに泊まられた方がいて、「客室は反対側だったけど、ホテルの共用廊下からの眺めが最高」という情報を得ていましてですね……
うん、最高だった。
港の先のほうまでどこまでも歩いて行ったら、ひょっとしたらすごく素敵なのかもしれないんですけど。いかんせん今日は暑すぎて、外を歩くのに向いてなくてですね。後ろ髪ひかれつつも、駅を目指すことにします。また来よう。
CUTE な基隆駅はもう使われていなくて
いろいろまだ工事中の、新しくて立派な駅になってた。
ですが、路線図見ても行き先表示見ても、どれが台北に行くのかもうさっぱりわかんない。今見ても、解読できない。終着駅が路線図に載ってないし、山線ってなんだよ……
あ!? エスカレーターがまた見たことないメーカーだ!
こちらも台湾の独立系メーカー。台湾にはフジテック的な企業が3社もあるってことで、それってすごくないですか。と思ったけど、あくまで私の観測範囲において、ということなので、世界には、まだまだ知らないエスカレーターメーカーが1000社ぐらいあるんじゃないかな。ぞくぞくしてきたぞ!
で、台北行きの電車はどうやって見つけたかというと、始発駅なのでとりあえずみんなが乗ってる電車に乗って、おじさんに「ダズディストレインゴートゥー台北?」と聞いてみたら、台北、を聞いた瞬間におじさん強く深く頷く。というわけでことなきを得ました。台湾のひとたち、親切にしてくれて本当にありがとう。
そういうわけで博多、ではなくて台北まで無事、というかかなり余裕で、戻ってきました。台北駅まで行ってもよかったんだけど、途中で文湖線の始発駅を通ることに気づいてそこで降りる。
やや長いエスカレーター(と、いま気づいたけどまるちゃん)
この駅のエスカレーターも超かっこよくってですね
これ。うわー興奮する!なにかというとですね。
真ん中だけ、地下鉄直結の長いエスカレーターなので、奈落にどんどん落ちてゆくみたいな感覚になるのですよ。かっこいいな!!
ところで足元についているブラシのようなものは、よく質問を受けますが「スカートガード」といって衣類の巻き込みを防ぐためのものです。
さて、念願の文湖線です。
わー楽しいな!
大人げなく、最前列を陣取って、乗りたいところまで乗ろう、という計画だったのですが、もうね、文湖線、かなり街中を走っていくので、建物が近いんですよ。ゆりかもめでいうと、新橋〜汐留感のめくるめく感じが永遠に続くみたいな。かつ、昨日地上を歩いていたところの少し上空を、ゆっくりと追体験しているので、「空中浮遊感」が半端なくて。最高かよ!と。
高速道路くぐーる
駅〜。(右手は、昨日のカート用エスカレーターがあったショッピングモールです)
さて、この間にTwitterで教えてもらった有力エスカレーター情報を頼りに、地下鉄に乗り換えてまた別の駅へと向かいます。最終日にやたらと乗り物ばっかり乗りまくるの、よくやります(疲れてもう歩けないから)。
象山駅の2番出口。
踊り場つきエスカレーターです!オーチス社のもの。踊り場といえば三菱先生と思ってた。オーチスのに乗るのは初めてかも。いや、覚えてないだけかも。
乗ってた時、うわ、オーチスの踊り場つきって、三菱と違ってこうなんだ!と思ったような気がするんだけどなんだったかな。思い出したら書きます。
そろそろ日も暮れてきました。街なかまで戻って、なんか食べよう。
あとから右の店に入ろうと思っていたのが、左の店に入ってしまったことに気づいたけど(包んでるひとは共通っぽかったけど)、おいしかったー幸せだー。壁のメニューを見て、これ!とびしーっと指差したらまたお店のおばちゃんが深く頷いてすぐに出してくれたけど、私が指差していたのは「お持ち帰り冷凍餃子」だったことにも気づいた。台湾の人、親切です、ほんとに。
台湾いちのおしゃれタウンであるところの中山駅周辺まで戻ってきまして、PenとBrutusでチェックしていたおしゃれスポットはまだいろいろあったのですが、もう足が動かないです。そうだ、マッサージに行こう!と唐突に思い立って、便利なまっぷるのアプリで検索したら徒歩30秒のところにマッサージ屋さんがあり。
まっぷるに載ってるだけあって、お姉さんは日本語完璧だし完全前払いシステムだしなかなか本格的な足裏マッサージ(ひざ下までがっつり)が受けられるしでとてもよかった。ありがとうまっぷる。まっぷるのアプリがすごく使いやすくて、時代は進化している……!と思ったけど、るるぶはそんなことにはなってなくて、主にまっぷるが進化していたようなので推薦しておきます。
まだ飛行機の時間まで間があるし、中山駅周辺は夜も大変賑やかなところだし、まだまだ遊んでいてもよかったのだけど、マッサージの力をもってしてもとにかく数歩歩くだけで疲労感が。そんなわけで、ホテルで荷物をピックアップして早めに空港に行っちゃうことにしました。
ここから、桃園空港での時間つぶし探求タイムがスタートします。
地下のフードコート横にあった、ちょっとだけお土産見ようかな〜と思っていたお店は22時でしまっちゃった。ここなら永遠にいられるなーと思ったフードコートも22時でお店が閉まり、清掃が始まってしまった。さてどうしよう。
というわけで1階の薄暗い感じのコーナーに移動。
電源もあればWiFiもあって、永遠にいられそうな(そして照明がいい感じに落とされていて、寝てるひと多数)場所を発見。
快適な場所発見!とかあくせくツイートしてるうちに、すぐ搭乗90分前となってバニラエアのカウンタに並びます(バニラエアは国際線ではオンラインチェックインできないので必ずカウンタに並ぶ必要あり)。
チェックイン終わり、荷物検査、出国審査終わって、セキュリティエリア内の時間つぶしスポットはというと、やはりブログを調べまくって見つけた、無料なのにVIPラウンジみたいなスポットへと行ってみることに。
この「VIP lounge」と書いてあるほうに進みます。
ここです。ここほんとに、無料なの!?
みんな寝てる。
この、寝るのに最適な形をしている壁際のソファの下にも、USB給電システムが仕込まれていて。永遠にいられます。
有料でシャワーを借りることもできるようなのですが、その受付はやはり22時で閉まっていて。ただ「多機能トイレ内にあるシャワーが無料で使える」ということで、覗きに行ってみたら、どこで情報を聞きつけたのか、いろんな国のいろんなみなさんが長蛇の列。利用はしなかったんですけど、こんなのよく見つけたなー。ブロガーすげー。
あとから、ふつうのバニラエアの搭乗口前ロビーに行ってみたらすごく混んでて(ほかに居場所がないから)、深夜便を待つひとは絶対ここ、使ってみるべきと思いました。
さて、帰りもバニラエア。
なんとなく、帰りは疲れているだろうから「ゆったりシート」でもとるかなと思ってとってみたんですけど、たしかに座席はゆったりしているものの、実際のところは非常口座席なので、座席まわりに原則として「なにもおいてはいけない」ことになっており、いろいろ手元に置いておきたい派の私はちょっとすったもんだしました(洋服のポケットをフルに活用することで対処)。すったもんだしたわりには、飲み物すら飲むことなく完全に熟睡して即着陸でした。深夜便、ホテル代が1日浮くことを思うと、わりと便利かもしれないです。
台湾、楽しかったし、もう一度食べたいもの、観たいものばかりだったし、しかもまだ食べてない、観てないものも大量にあるし……ああ、こうして台湾中毒者がまた1人誕生してしまったか、と思うばかりであります。