映画「アメリ」で有名なサン・マルタン運河のクルーズは、何箇所もある二重の閘門(ロックゲート)を使ってがつんがつん水位を変え、可動橋をがつんがつん動かし、最終的にはバスティーユの地下水路をどーんと通ってセーヌ川へと出る、怒涛のインフラクルージングです。
乗船レポート(2012年9月26日)
サン・マルタン運河のクルーズは、Paris Canal (パリ・カナル) と Canauxrama (カノラマ)の2社があって、 Canauxrama はバスティーユ発なんだが、「人気がある」というほうの Paris Canal はなんと、セーヌ川のオルセー美術館前発。セーヌ川を少し(少しといっても、チュイルリー庭園にルーブル美術館にノートルダム大聖堂を望む、パリど真ん中の観光コースだ)くだって、そこからバスティーユの地下(!)を抜け、サン・マルタン運河へと入っていく。 運行は毎日往復2便(たぶん)で、私は終点のParc de la Villetteから下っていくほうのクルーズを申し込んだ。フランス語ができなくても、ホームページから英語で予約ができる。
Parc de la Villetteは、博物館や音楽ホールなんかもある、郊外型のちょっと大きな公園で、その真ん中の運河に目的の船がとまっていた。船に乗り込んで、にこやかな受付のお姉さんに、予約したiPadの画面をみせる。
ほとんど一番乗りでついたので船内探検。
無事、かぶりつき席をゲットでき、出発です。
ラ・ヴィレット貯水池は、まわりに映画館があったり、運河沿いにレストランや、船を利用した本屋さんがあったりする、魅力的な公園、ここを抜けて、さぁ、運河に入っていきます。
そしていきなりあらわれる、ロックゲート。うわーーー本当にかぶりつき。
どんどん水を抜かれて、どんどん水位が下がっていく。
こんなの何回やっても楽しいよー!て思ったけど、本当に何回もやってくれるうえに1回1回いちいち時間がかかるので、最初は一緒にかぶりついてた他の乗客の皆さん(ほとんどがおじいちゃんおばあちゃん。団体の観光バスでやってきてた)は1回で飽きてましたね。私はといえばずっとかぶりつきのまま堪能しました。満足です。あと、絶対下ってくコースのほうが楽しいです。
たしか、アメリが石を投げたりするところ。水辺と遊歩道との距離がすごく近くて羨ましい。
可動橋も、この船のためだけにぐいーんと動いて道をあけてくれる。歩行者は上の橋を渡るんだけど、車とバイクは待っててくれる。いやーすみませんすみません。
こんなふうにぐわーんと持ち上がる橋もあります。
2階にものぼってみたけど、運転手さんが欧米のバスや電車の運転手さんと同じ、ものすごいラフな感じでいらしてちょっとびびる。
そして、地図上で見るとサン・マルタン運河は、バスティーユ広場の手前で途切れている。がしかし、船はセーヌ川へと出るはず。どうするのかな、と思っていたら、地下の秘密の水路みたいなところをぐんぐん進むのでした。マジか。
わーついに秘密の扉が開いたよー!(定期観光コースだから、ぜんぜん秘密じゃない)
照明はつけられてなくて、天井にあいた穴から明かりを取り入れるスタイル。ちょっとした神殿感あるよね。
出てみるとけっこう大きな港で、なんかわかんないけどたぶん映画の撮影みたいのしてた。
この先いきなりセーヌ川につながってるのか。おおそうか。
この先、雨が降ってきてしまったので写真はないけど、セーヌ川はもうパリといえばのど直球おなじみの光景が広がっております。
船を降りたあと、バスティーユ駅のホームから見たところ。パリに来たら、絶対何度も通る場所だけど、ここがこんなふうに船溜りになってるなんて全然気づかなかったなぁ〜。
クルーズマップ
関連リンク
こちらは、カノラマ社のほうの乗船レポートです。 http://paris.navi.com/special/80002965
クルーズ詳細
開催日 | 毎日 |
時間 | 9:45 & 14:25 オルセー美術館発、14:30 Parc de la Villette発 |
発着場所 | オルセー美術館前〜Parc de la Villette(往復) |
所要時間 | 約3時間 |
料金 | 大人22ユーロ |
予約方法 | 公式サイトより「Canal St Martin」→「Individuals」から各コース選択して予約 |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。 http://en.pariscanal.com/