エスカレーターマニアの移動の記録

エスカレーターマニア。船に乗る人。原付で旅をします。

007気分のLondon Duck Tourとパリ上陸

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一度はちゃんとテムズ川クルーズをしたいと思っていた今回の旅、ロンドンに着いてから調べていたら、あの水上バスのDuck Tourがロンドンでも運航しているという。いやこっちが先なのか。iPadから予約ができたので、午前中だけちょうど予定が空いていた、この日の10時の便を予約。

 

出発場所はWaterloo駅のすぐ近く。今度は地下鉄で乗り換えて行ったのだが、乗り替えのEmbankmentもWaterlooも駅がスタイリッシュで超かっこいいことになっており(Jubilee Line 最高)おもいのほか時間がかかる。エスカレーターが好きだと、旅先の面倒な乗り替えがいちいちエンターテイメントになるのでお得だ。

 

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愛してる。Jubilee Line

 

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ロンドンの地下鉄は「Tube」と呼ばれるが、その名の通り駅のホームもすべてTube=トンネル状で、それだけじゃなく、エスカレーター含む通路も全てTubeだ。常にしっちゃかめっちゃかな東京に慣れてる者からすると、几帳面な種によってつくられた違う惑星に来たみたいな気持ちになる。

 

予約済みだったのでバス停に直接行ったのだがそれらしいものが見つからない。ちょっと焦りつつ、すぐ近くのチケットセンターで予約してるんだけど、とiPadの画面だして聞いてみたら、そこの道のふたつめのバス停に行ってチェックインしてね、とゆっくりした英語で教えてもらい、行ってみたら、本当にふつうの街中に立ってるバス停に「Duck Tour」と書いてある。時間が近づいたらたくさん乗る人が集まってきた。

 

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すごくふつうのバス停だがここから乗る。

 

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時間になったらバスがやってきた。かわいい!

 

係の人がやってきて、名前をきかれる。日本の発音でいうと伝わらなかったんだが、ここでもiPadの画面をだしてことなきを得る。ありがとうアップル。

 

乗る順番は予約順。Miha Tamura~と呼ばれるのだがさっぱり自分の名前とおもえない発音で最初聞き逃す。グローバルに通用しにくい名前だ。はやめの予約が功を奏して最前列左側を確保。

 

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ごつかわいい!

 

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運転手さんとガイドさん。

 

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このごついジープでロンドン市内名所めぐり。すごく目立つ。

 

このDuck Tour、大阪のは「バス」って言う感じの車体なんだが、やってきたのは黄色い船とジープのあいのこみたいななんともごついかっこいい車両。乗ってるひとは、スイスとかオーストラリアとかロシアとか、先進国全員集合みたいなメンバーだった。アジア系は私ひとり。英語がよくわかんないのも私ひとり...運転手さん以外にガイドさんが1名ついて、英語でどかどかわかせてたんだがさっぱりわからず。合図にあわせて全員でアヒルの鳴き真似したり(アメリカン...)するんだが、それにものれず。ただ、船みたいなジープみたいな恰好でロンドンどまんなか、ウェストミンスター前なんかをごごごーと走っていくのが大変愉快だ。そしてすごく目立つ。そういえば結局一度もまだ見てなかったバッキンガム宮殿なんかの前をごごごーと通過して、いよいよテムズ川のほうへ。

 

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対岸から見えるすごい建物。

 

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St George Wharf という集合住宅らしい。すごい。

 

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そしてSIS。イギリス情報局秘密情報部。

 

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この建物の横にあるスロープから川に入っていきます。

 

なんかテムズの対岸にものすごい建物がごーんと建っている。St George Wharf というこれは集合住宅らしいんだがそれもすごいんだが、その隣のこれは、調べたらSIS。イギリス情報局秘密情報部。007の舞台だ。そのものすごい建物の脇の道にごごーんと入って行って、川担当の運転手さんに代わって、さぁいくぞー!とゆったら007の音楽が大音響で。その脇道が坂道になっていてどどどーっとテムズ川に。わーわー。

 

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わーわー。

 

陸上であんなにごうごうと走っていたバスも、広いテムズにぽつんと浮かぶとなんか頼りない。よろよろと進んで、ウエストミンスターのあたりまでちょっと行って、すぐ戻ってくるコースだった。うん、これ、クルーズコース、ではないなぁ。Waterlooまで行って上陸するのかと思ったのだが、水上バスが出入りできる場所が秘密情報部の脇道だけなんだろう。そのへんの事情は東京、大阪とも変わらない感じ。だけどもそんなおかしな船からウエストミンスターっていう超有名スポットをぼんやり眺めている気分はとても不思議でおもしろかった。

 

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おかしな船から見るウエストミンスター

 

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車の外が川な不思議は何度体験してもおもしろい。

 

Waterlooまで陸路で戻って、ぜんぶで1時間半くらい。このあと15:00のユーロスターに乗るのだが、ユーロスターの発着駅がWaterlooではなく北のセント・パンクラスになってる。ホテルに荷物を預けていたのでまず戻り、Earl's Courtの駅前通りのケバブ屋さんでランチ。Earl's Court駅前は、アジア系、日本食系からパブ、スーパー、コインランドリーまでいろいろそろってて便利だった。たった4泊の滞在じゃまったく使いこなせなかったが。ケバブは無言で激辛だった。ヨーロッパのアジア料理の辛さは容赦がない。辛いのと辛くないのとかの用意がなく問答無用で激辛。

 

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こんな感じのEarl's Court駅前

 

ホテルでタクシー呼んでもらったらやっぱりBlack Cabじゃなく、ふつうの車にステッカーの貼ってあるCabだったが、それが革張りのベンツなのである。そして運転手さんがスーツのおじさまである。やや身の危険を案じた初日VictoriaからのCabとえらい違いである。さっぱり意味がわからない...Earl's Courtから、街中をとおらない幹線道路のロードサイド風景を楽しみつつ、終始無言でユーロスターの改札目の前の入り口につけてもらって26ポンド。ポンドが余ってたのでチップ込みで30ポンド渡したらとても喜んでもらえた。革の座席代だと思ってください。

 

ユーロスターは飛行機とくらべたら大変拍子抜けするというか手続きがなさすぎて面食らうシステムになっており、まずチェックインカウンターがない。15:00の便だと14:00すぎに発車ホームが決まり、印刷したeチケットのバーコードを改札にぴこーんとあてて入場。すぐ荷物検査があるんだが、これが、腰の高さの検査台にスーツケース含むすべての荷物を乗せなければならない。自分で。前の白人のお姉さんがひとりでスーツケースを2つくらい持ちこんでいて、係の男の人に「やってくんないの!?」と息巻いてたが、「規則なんで」みたいなことを言われて断られてた。うしろに並んでたおじちゃんが手伝ってくれた。さすがにジェントルマンの国である。帰国後、日本の地下鉄で無言でぐいぐい押したり順番ぬかしたりするおっさんがいちいち気に障るようになってしまった。そのかわり、夜道で若い男性のグループとすれちがってやや身がまえる感じが一切日本にはないので、男女が対等というのはそういうことなのかもしれない。

 

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ユーロスターは乗り場~ホームまでものすごく綺麗。

 

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待合ロビーは電源完備

 

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素敵なスロープ!

 

パスポート検査、というかスタンプ押印の儀式も一瞬で修了して、セント・パンクラスの駅はものすごくきれい。各ホームに動く坂道が伸びていて、しかも古い駅をそのまま残したとおもわれる柱部分の造形なんかも、とってもわたしむけ、そしてここにも電源使い放題スペースがあって、このままここで暮らしたい気持ちになってくるがパリに向けて出発である。

 

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古い駅舎を残しながら最新設備に。こういうの本当に素敵。

 

ユーロスターは長い長いトンネルを抜けて、パリの郊外をちょこっと走ったらすぐ着いてしまうのでそれほどの見どころがない。パリの北駅は、サン・ラザールの付近で、パリでも最も治安が悪いところだと、いろんなガイドブックで恐れられているので、心配性の私はとっても気を引き締めていたのだが、やっぱりパリも、きれいで安全になってた。ホテルはどうだ、タクシーはどうだ、という客引きがすごくたくさんいる、というイメージだった出口付近に警備の人が立っているし、タクシー乗り場にすら係の人が立っていて誘導してくれる。

 

タクシーのお兄ちゃんはロンドンのVictoriaのお兄ちゃんとノリが完全一致。住所を渡して、ここに行って、というと「読んで」という。んーとバスティーユの、○○という通りで...Number?ええっと、8 (huit) !と、だいぶ記憶のあやしいフランス語で返したら、異様なテンションで嬉しがる。オッケーオッケー了解了解~♪とそのあともフランス語と英語まぜていろいろきいてくれるのだが、んーフランス語はもうにこにこスルーどころかさっぱりわかりません。しばらくしたらお兄ちゃんもおとなしくなってしまった。が、パリのホテルにも無事着いて、フランス語会話の本どおり「おつりとっておいて」と言ったら、「フランス語、しゃべったー!」と、「クララが立った!」のノリで喜んでくれたのだった。ええ、これがパリです。

 

パリのホテルはちょっと奮発して、あやしいデザインホテルのダブルの部屋を予約していたので、とっても楽しみだったのだが、予想にたがわないおかしさであった。

 

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ブラックライトで照らされるダブルベッド。

 

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壁に靴がはりついてたりとかいろいろおかしい。

 

住宅街の真ん中だったロンドンとちがって、10m歩くとバスティーユなここ。ちょっと歩いて行ってみると、場所柄なのかしらないが、パリはやたらと若者が元気ですね。夕方、もう日は落ちているが、カフェのテラス席がどこも満員で、みんなしゃべったりお酒飲んだりとにかく大騒ぎ。どこかしらに入ろうかとも思ったんだけど、スーパーで、つぎの日からの朝食用にチーズとパンとサラミとヨーグルトを買い込んで、ついでにそれを夜ごはんにも食べて、そのまま寝る。部屋に冷蔵庫がなかったんでややチャレンジング。たぶん冷蔵庫発明前にもあったものならだいじょうぶだろう。

 

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バスティーユ広場周辺は夜も大変活気がある。

 

だんだんひとりの外ごはんに飽きて食事がてきとうになっていってます。