バーチャルユーチューバーを始めました。
「機材買うぞ!」となってから、グダグダしていた時間も含めて2週間ぐらいで第1回配信が可能でした。思ってたより簡単です。
バーチャルキャストを使ってマニアックな配信を簡単に始めるための全手順をまとめます。
バーチャルキャストをやってる人たちって、もともとゲームとかアニメとかに詳しい人が多いみたいで、「超初歩の初歩」みたいな人のためのテキストがあまりなかったので、それを目指してます。わからんところがあったら、気軽に質問してください。
第1回 あなたの好きなエスカレーターは?(VR高校講座 エスカレーターⅠ)
このような動画が、誰でも簡単につくれるようになります(本当)。
全てのきっかけはダム日和さんのこの記事。これを読むまでバーチャルキャストとか存在も知らなかった、というレベルです。
- 「VR高校講座エスカレーターⅠ」とはなんなのか
- 前提として、「バーチャルユーチューバーになりたい」だけなら、元手ほぼゼロ円(マシンなし)でも色々方法がある
- お金の力で解決するなら「バーチャルキャスト」はかなりオススメ
- 「バーチャルキャスト」をやるために用意したもの一覧
- バーチャルキャスト、初心者がつまづいた点を重視した全手順
- バーチャルキャストやってみてよかったこと
「VR高校講座エスカレーターⅠ」とはなんなのか
ダム日和さんの上の記事が全ての始まりではあったのですが、もともと、TOKYO ESCALATOR TVというYouTubeチャンネルを持っていて、これがダンボールでエスカレーターを作る動画のおかげで収益化できていたので(YouTubeは現在、チャンネル登録者数1000人以上など、収益化するための一定の基準があります)、なんか動画つくってアップしたいなーという気持ちがありました。
YouTubeで120万回再生されている謎動画。もともとDPZの記事用に撮って適当にあげてあっただけの動画ですがなぜか大人気。
そしてもう1点は、私が出している同人誌、「別冊東京エスカレーター」に、熱心な若い読者が多いということ。若い読者とはどれくらいかというと、5歳の男の子です。毎晩、擦り切れるほど読み返していて、新刊を楽しみにしています(息子が、あるいは孫が)というお便りをご家族からいただくことが多くて、彼らに適切なコンテンツとはなんなのか、ということを考えていました。
小さなお子さんが最初に触れるメディアって、今、絵本より何よりYouTubeだと思うんです。そして、YouTubeで「エスカレーター」と検索した時に、安心して見られるコンテンツがあんまりないんです(だいたい事故の動画や危険な乗り方をしている動画などが人気で上がってきちゃう)。
そんなわけで、教育テレビみたいな安心感で、でもエスカレーターのマニアックな話をひたすらしている、というものがあったら、(私が)嬉しいな、と思い、「高校講座」というテイストでつくってみることにしました。
今後の展開としては、「VR高校講座」で他のマニアックなひとにエスカレーターおねえさんが凸したりして、いろんな動画が作っていけたらいいなぁと夢想してます。
前提として、「バーチャルユーチューバーになりたい」だけなら、元手ほぼゼロ円(マシンなし)でも色々方法がある
そういうわけで、ひとまずは「バーチャルユーチューバー やり方 無料」とかで検索して、手元のマシン(MacBook)とソフト(アドビ、iMovie)あたりでなんとかならんのか、というのを調べていたのですが。やり方は、色々ありました。
無料スマホアプリ
無料&お安めPCソフト
- FaceVTuber
- FaceRig(Mac非対応)
- Adobe Character Animator (Mac対応)
やってみようかな、という人は、スマホアプリはとりあえずダウンロードしてやってみるのが早いでしょう。
PCでやりたい人は、このあたりの記事が特に参考になります。
Windowsユーザー:
Macユーザー:
私が上記方法を試さなかったポイントとしては
- とにかく手っ取り早くやりたいこと(スライドを説明するだけの動画)にたどり着きたかった(スマホアプリで頑張る方法はありそうだけど、生配信やゲーム実況とかを想定しているアプリなので、結構考えてやらないとできなさそう)
- 画力がない(PCソフトだとやればできそうだけど、画力がないのでオリジナルキャラが作れない)
の2点があります。
画力もエンジニア力もないので、上の記事を読んだだけでは夢が描けなかった。
お金の力で解決するなら「バーチャルキャスト」はかなりオススメ
手っ取り早く、マニアックな配信を簡単にやる方法ですが、「バーチャルキャスト」はかなりオススメです。
- 「Vカツ」を使って難しいことを考えなくても手っ取り早くオリジナルキャラが作れる(所要時間30分ぐらい)
- 「VIVE」さえあれば、難しいことを考えなくても、オリジナルキャラが自分が動いた通りにかなり自在に動く
- ボードをつかってスライドショーをする、という動きがすでにプリセットされている
「ほぼ何も考えなくてもできること」が、バーチャルキャストは幅広いので、画力もエンジニア力もない人でも容易に夢を描けるところが魅力です。
こちらの動画を見ると、ワクワクするのではないかと思います。
また、VIVEの体験会を実施している電気屋さんもあって、頼むとバーチャルキャストの体験もさせてくれます。私は体験しに行きました。
「バーチャルキャスト」をやるために用意したもの一覧
コストとしては、全体で25万円ぐらいでなんとかなっています。
ちなみに、電気屋さんなどで買うと、たまに48回払い無金利キャンペーンなどをやっているので、それを利用すると月々5,000円程度で手に入ります。いますぐスマホを格安スマホに変えるなどするだけで捻出できるコストです。
私の場合はすでに格安スマホですが、「ドコモの携帯に買い替えたと思えば安いもんだ……」という謎論理で納得しています。
そこそこ高スペックのWindowsマシンとVIVE Kit
「バーチャルキャスト パソコン」で検索して、推奨スペックを確認し、それに沿って買いました。届いたのはIiyamaのノートタイプのゲーミングPCでした。
これにプラスして、3Dのトラッキングをするヘッドセットとして、VIVE Kitが必要です。色々オプションパーツもありますが、私は基本セットのみでなんとかなっています。これが7万円ぐらい。パソコンと合わせて25万円ぐらいでした。
あまり詳しくない方は、このようなところを参考にして買うといいです。
そのほかのソフト
そのほかのソフトは、無料で提供されています。
ただし、Vカツのキャラクターをバーチャルキャストで使うためのお布施として5,000円が必要です(初回のみ。良心的)。
- Vカツ (オリジナルキャラをつくる)
- Steam (VIVEを動かす基本ソフト)
- バーチャルキャスト (キャラがスタジオで動き回れるSteamをつかったソフト)
- N Air(配信や録画をするためのソフト、niconicoが提供してるがYouTube配信もできる)
そこそこの物理的空きスペース
バーチャルキャストはぶっちゃけ立って手が動かせるぐらいのスペースで事足りるのですが、あまりにも狭い場所だと、Steamに「こんな狭い場所じゃ遊べません」と怒られて初期設定が完了しません。最低 2 m x 1.5 mが必要だそうなので、部屋を片付けてください(立位のみ、で設定する方法もあるようです)。
バーチャルキャスト、初心者がつまづいた点を重視した全手順
はじめての方向けの始め方は、ここに全て書いてあるので、何をつまづくところがあるのじゃ?という感じだとは思うのですが、つまづいたにはつまづいたので、その点を解説しておこうと思います。
バーチャルキャストを解凍したら、Program Filesに移動する
バーチャルキャスト、上のページからダウンロードができるのですが、インストーラーがありません。そのため、解凍したその場所(ダウンロードフォルダとか)でいきなり.exeを起動すると、なんかエラーになって先に進めません。
ダウンロードしたら、まずはフォルダごとProgramFilesに移動しましょう。
Windows久しぶりすぎて忘れていました。
niconico生放送しないときは「自分で配信しない」を選び、設定で全画面表示を選択する
niconico生放送をすることが前提のソフトになっているので、ちょっとわかりづらいのですが、ひとまず生放送しないときは「自分で配信しない」を選ぶことで解決します。
凸先、なども書かれていますが、凸しなくても大丈夫です。
初期起動のこの画面の左上に、 「設定」ボタンがあって、バーチャルキャストの中の世界をデスクトップ上に全画面表示することができます。
こうすることによって、録画での配信も可能になります。
N Airでの録画手順
生放送ではなく録画をするときは以下のように行います。
- N Airで「デスクトップ画面」と「VIVEヘッドセットのマイク」をソースに追加しておく。
- バーチャルキャストでスタジオに入る前に、N Airの「録画」ボタンを押しておく(スタジオに入ると全画面表示になってしまうのでほかのソフトは触れません)
- バーチャルキャストを終了してから、N Airの「録画」も終了する
デスクトップに表示するんでなく、直接ソースで指定する方法がなんかある気がするんですが、わかんなかったのでとりあえずそうなってます。
あと、VIVEヘッドセットのマイクを指定せず、パソコンのマイク指定していると音が遠いです。
config.jsonがかなり重要。テンプレートを最初にダウンロードしましょう。
Vカツキャラクターを利用したり、ホワイトボードにスライドショーを表示したりするためには、Virtual Castのフォルダの中に、「config.json」というファイルを用意して、そこにいろいろ書き込む必要があります。
ここからテンプレートがダウンロードできますので、これを利用すると話が早いです。
カスタマイズ:config.jsonの設定一覧 [VirtualCast]
最初は気づかず手打ちしていたため、いつまでたってもエラーで先に進めないということが起きました…つらかった…
Vカツ連携などオリジナルキャラを利用するときは、niconicoにログインする必要があります
Vカツで作ったキャラクターは、以下のサイトからチケットを買うことで、「ニコニ立体」というサービスにアップし、バーチャルキャストで使うことができます。
画力がある人は、キャラクター以外のアイテムも、ニコニ立体を介してバーチャルの世界に呼び出せるようです。
その場合、config.jsonにアイテムやキャラクターの番号を書き込むと同時に、バーチャルキャスト起動時に「niconico」にログインしなくてはいけません。
「niconico」のタブでログインした後に、「自分で配信しない」からスタジオに入る、という手順になります。
この手順は毎回必要になりますので、忘れると「キャラが出てこない…」と半泣きになります。
niconare連携がなぜか使えないけど、niconare変換というのを用意してくれている人がいた
ホワイトボードにスライドショーを表示する方法ですが、niconareという、スライドショー共有サービスにアップすると、それをconfig.jsonに書き込んで使えるようになります。
なはずなんですが、私はなんどやってもダメでした…(なんで)。
そこで、niconare変換という有志が用意してくれたものを使ってます。
niconare(ニコナレ)→バーチャルキャスト用config.json変換くん(非公式)
これを使うと、もうひとつの機能「ホワイトボードに順番に画像を表示する」のための画像URLの一覧が手に入るので、これをconfig.jsonにコピペするだけでOKです。
ちなみにniconare、8月でサービス終了らしいので、この機能どうなるのかしら、という感じですが、そのときは面倒ですがスライドショー1枚ずつ画像に変換して、どこかにアップして、config.jsonにURLを貼り付ける、ということになるでしょう。
メニューはスライドできる&アップデートは自動で通知される&生放送以外はプレミアム会員じゃなくていい
ホワイトボードになんとか表示はできたものの、私のスタジオにはレーザーポインタがないからスライドショーの表紙しか表示できない…と半泣きになっていた時に学んだことです。
バーチャルキャストのスタジオ内で、「メニュー」ボタンを押すと出てくるこのボタン、横にスライドすると隠れている部分がでてきます。特に、アイテムは隠れてるものが多いので、「ない…」と思ったら、スライドしてみてください。流石にこんなことでつまづいたのは私だけかもですが、Twitterで教えてもらって本当に助かった…。
あと、「最新にアップデートをしなくちゃいけないんでは?でもどうやって?」と思って調べまくってたのですが、アップデートがある場合は、起動時に勝手にお知らせされますので、特にやらなきゃいけないことはありません。サイトからダウンロードできるものは最新版です。
あと、ここまでの全ての機能はniconicoのプレミアム会員じゃなくてもできます。プレミアム会員じゃないとダメなの?とか思ってプレミアム会員になってみましたが、特に変化はなかったです。
niconico生放送をするときにはプレミアム会員が必要です。そのうち試してみよう。
動画の編集はiMovieでやってます
こうして録画した動画に、テキストをつけたり、不必要な部分をカットしたりしたのちにYouTubeにアップしているのですが、その作業は、わざわざ動画ファイルをMacBookにうつして、iMovieでやってます。
というのも、Windows ムービーメーカーがいつの間にかなくなっていて、Windows ムービーメーカーで検索すると、明らかに情弱商法を狙っているとしか思えない怪しげなソフトのダウンロードを促すサイトばかりが出てくるからです。注意してください。
Windows用の手頃で良い感じのソフトがあったら、教えてほしいと思います。
バーチャルキャストやってみてよかったこと
こんな感じで、一度できるようになってしまえばバーチャルキャストでのマニアックな配信、簡単です。
- 着替えなくていい
- 化粧しなくていい
- カメラの位置とか気にしなくていい、というかカメラ機材が必要ない
という点で、単純にYouTuberを始めるより楽かも。この辺りはダム日和さんが言ってた通りです。
とても簡単なので、今のところ、毎週1本の更新を目指しています。
細々と気長にやっていきますので、応援してもらえたら嬉しいです。
一緒に何かやりたい人も、気軽に声をかけてください。
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