午前中の東京カジュアル地下ツアーの終盤で、twitterで知ったという学生さんがひとり、合流した。建築を学んでいるという学生さん。ぜんぜん悩んでるとも言ってないし相談されたわけでもないのに、ドボクでマニアな大人たちが寄ってたかって人生相談に応じる。
「みんなで集まってるのに全員twitterで会話してるみたいな変な大人になっちゃいけないよ」
「なにか他の人がだれもやってないもの好きになるといいよね、マーキュリーさんとかさ」
「将来就職に困ったらね、連絡するとええよ(by関西橋梁関連の@ttigerさん)」
「そうだ!ここに理想形の@pomukatsuraさんが...」
「いや、こっちにはこないほうがいい...」
ドサクサに紛れて、私も誘ってみた。
「午後からは、エスカレーターばっかり観に行くツアーだけど、行ったりします?」
「はい!」
なんのためらいもなく、ハイ、と答えてくれて逆にこっちがびっくり。日本の将来は明るい。
そんなわけで今回も、いい大人が2,30人も集まって、エスカレーター上ったり下ったりしてきたレポートです。前回はまったく自分で写真を撮る余裕がなかったところ、我らが大山総裁があのデイリーポータルZで素敵な記事を書いてくださいました。今回は、高架橋脚ファンクラブ史上最強の書記、オオタさんが公認撮影係として活躍してくださったので、きょうの写真はすべて(c)書記長によるものです。いや、職権乱用以外の何物でもないです、すみません。橋脚まったく関係ないのに書記長マジ感謝です。屋外コンセントはどうしたんだ。
屋外コンセントは今日はおいておいて、みんなで日本橋三越ライオン前に集合。
きょうはこれから、3時間半歩きっぱなしのコースである。しかも半分は午前中から参加の皆さんである。つくづく元気だよね、大人って。
みんなが手に持っているのは、「東エス」。東スポを模したツアーパンフである。
前回、途中ではがれてただの日の丸になってしまった旗もパワーアップ、バレンタインバージョンである。つくづく暇だよね、大人って。
より大きな地図で バレンタイン・エスカレ・合コン を表示
まわったのはこのコース。丸の内は、この記事で書いたとおり、エスカレーター激戦区なのだ。日本橋の日本初の丸ボディもみるでしょ、クライマックスは銀座七丁目歩道橋だ!などと大いに盛り上がってこうなってしまった。おかげでツアー終了時は皆、満身創痍である。合コンなのに。
やってることはこう。
エスカレーターのぼったり
エスカレーターくだったり
みおろしたり
みあげたり。
うーん、書記長の写真すばらしい。いつも素敵なエスカレーターが5倍増しで素敵だ。どうだ!
しかし、好奇心が一般人の1.5倍くらいの集団なので、こんなに素敵なエスカレーターを前にしていながら、エスカレーター以外のものがみんな気になっちゃうのである。特に上の写真の丸の内OAZOには、JAXAの展示室という強敵が。それだめ!私も気になるけどきょうはエスカレーターが主役だから!宇宙禁止!など理不尽な指令を出しつつタイムスケジュールどおりにツアーは進行する。
前半はOAZOや新丸ビル、TOKIAといった、21世紀代表のオシャレエスカレーターをめぐる。
新丸ビルと丸ビルのあいだ、行幸通りの地下には短いエスカレーター。
こんなにぎっしり一度に人が乗ったのは初めてなのではないか。
三菱電機本社の入るTOKIAビルのエスカレーターは、私の心のスペースマウンテン。いつもこっそりひとりで「スペースマウンテンだぁ・・」と楽しんでいるのだが、今日は「ほんとですねー!」なんてリアルで嬉しい反応が返ってくるのでもう、うきうきなのである。
こちらは、東京国際フォーラムの小窓からうかがえるエスカレーター。この、小窓からのぞく感じがたまらないのです...なんて、よくわからない告白にも「たしかに!」とか、みんな、いいひとたちなのである。
ここは、書記長もテンションがあがって素敵な写真が大量にある、有楽町マリオンの夢のエスカレーター空間。上からうっとりみているのは全員、ツアー参加者の皆さん。映画帰りのカップルが「なになに? なんかあるのかな?」「えー? なにもないよー?」と見に来たが、ふふ、きょうは我々が勝ち組のようだな、この素晴らしさに気付かなかったとは!
なんてったって無限エスカレーターである。
ぜひテクノポップユニット三鷹のエスカレーター・ディスコとともにお楽しみください。
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そしてきょうのツアーの目玉は後半のレアエスカレーターめぐり。
「わあああ!」
その先にあるもの、それは、ちょっとレアなエスカレーター。
前半のオシャレ系エスカレーターと、後半のレア系エスカレーターで、好みは分かれるかなぁと思っていたけど案外そうでもなく、皆さんすべてのエスカレーターに興味を示してくれたのが意外でうれしかった。あと、後半になればなるほど皆さんエスカレーター眼なるものが養われてきて、「この床板は!」とか「この手すりはすごい!」とか、ふつうの人は見ないところに感動してくれるのだ。はじめがほぼゼロなだけに、その成長たるやめざましいものがある。うれしい。
以前、熱中時間で、昭和の電化製品に熱中するがあまり、自費で広大な博物館施設をつくっちゃった方の回があった。私のエスカレーターツアーっていうのは、要は、その博物館みたいなものだと思ってる。エスカレーターは持って帰れないので写真を撮ってみんなにwebで見てもらったり。でもやっぱり実際に乗るのが一番だから、ツアーをやってみたり。
私設博物館&私的ツアーは、慈善事業ではないし、ひとりよがりでもない。確実にひろがって、そして自分のところに返ってくる、自分がいちばん幸福で満足でいられるひとつのシステムだったりする。
って、思ってたら大山さんが熱中倶楽部でも書いてくださってた。
第3回も、きっとまたすぐやりますので、皆さん待っててくださいね。
最後になりましたが参加いただいた皆さん、今回も本当にありがとうございました!
当日のtogetterまとめ:
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参考リンクまとめ:
ツアーの詳細はコチラ。
午前中の「東京カジュアル地下ツアー」の様子はコチラ。
大山顕さんがDPZで書いてくださった第1回ツアーの様子はコチラ。
かっこいい写真を撮ってくれた書記長の本家屋外コンセントサイトと、我らが高架橋脚ファンクラブ。
皆さんの書いてくださったツアーレポート:
- 普段の見慣れた風景を -:カジュアル地下ツアーと第2回エスカレーターツアー
Smart Way! オータム マガジン:エスカレツアー第2回
Imamuraの日記:日本橋と丸の内・銀座周辺のエスカレーターを巡り歩く第2回ツアー