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腰が限界である。
私はひとり旅の場合、ものすごく慎重に行動するので、常に肩からナナメがけにしてひったくられないようにしたバッグを、しかも常に身体の前に抱えて持って歩いているので、今回の旅では、足が棒になる前に腰をやられてしまった。だけど、21世紀のワールドワイドな都会において、スリが出るのってほとんど観光地や安い公共交通機関なので(道ばたに物乞いのひとたちがいる途上国ではこのかぎりではない)、地元の人向けのショッピングセンターや、ホテル、空港の安全なほうのエリアにいるかぎり、周りを注意深く見ていてもスリっぽいひとはひとりもいないのがわかる。最近で、いちばんここ、ヤバいなーと思ったのはロンドンのウエストミンスター橋を渡ったときだ。すごくたくさんの雑多な人種のひとが歩いていて、観光客が無防備に手を伸ばしてカメラを構えていて、おいおいおい、とおもった。香港の場合、そういうカメラスポット的な場所はあまりないし、中国語で何度も道をたずねられるぐらい現地人に同化できちゃっていたので、ほとんど危ないなー、てところはなかった。いや、プロのスリを見たことはないのでわかんないですけどね!(というわけで相変わらずカバンはナナメがけスタイル)
ホテルをチェックアウトして、来た日にシャトルバス降りたところでまた乗って、九龍駅。九龍駅では、AELの乗客はインタウン・チェックインというのができる。いや、チェックインはネットでもできちゃうんだけど、ここでスーツケースを預けることができるのだ。すると、もう空港で受け取る必要すらなくて、日本まで運ばれるのだ。ものすごい便利。東京だと水天宮にあるんだったっけ...?
インタウン・チェックインカウンター。AELのチケットをかざして入る。
ここのエスカレーターがまた格好いいのよね!
なので九龍駅の周辺を散策してもよかったのだが、書いたとおり腰がもうダメなのと、香港もマカオも広州もふつうにものすごく暑くていいかげん外に出る気がしなくなってきてたので、九龍駅直結のスカイ100という展望台を目指す。これがまた、スカイ100の入ってるビルも、いいエスカレーターの宝庫でしてね...ここで、KONE製エスカレーターに遭遇。ほぼワールドワイドなエスカレーター全制覇の勢いではないだろうか。
ハイブランドばかりがずらずら並ぶショッピングモールにつながっている。すげー。
3列とか4列とかもうすっかりなれちゃった。ここのエスカレーターがKONEだった。
スカイ100は、100階が展望台っていう香港でいちばん高い建物らしく、高層ビルだらけの香港を一望できてとても楽しかった。港にあるので、もし最終日に体力が残ってたら(残ってなかった)散策したかった、本気のほうの港湾もばっちり見ることができて、たくさん船が行き来したり、キリンさんが集結してたりするのをぼーっとみる。
エレベーターは外は見えないがなんかサイバーな感じでかっこいい。
本気の港湾がよく見える!
ビルの密集具合もよく見える!
(写真がいまいちよく見えてる風でないのは、またカメラの設定がおかしなことになっていたせいなのですが、それについてはやや落ち込んでいるのでつっこまないでください)
1時間ぐらいぼーっとして、まだやや早いかなーと思いながらAELで空港へ。
免税店が充実し、食べるものにもまるで困らない空港。
お土産を物色後、空港のフードコートで最後のごはん。結局ワンタン麺にした。街中で食べたワンタンのほうがうまかったけど、でもそれなりの味である。てきとうにパン屋さんで買ったパンとかも全部おいしかったし、旅行中もっともしょぼくれた食事は、出発日に羽田で朝食べたサンドイッチであった。がんばれ羽田。お土産は、パンダクッキーとかが欲しかったんだが、この時期、香港も中国もマカオも、もうどこに行ってもとにかく月餅である。月餅って、中秋の名月のお菓子だったんだね知らなかったねぇ。こういう、ちゃんと伝統的なお菓子フィーバーな行事って素敵だ。月餅は高いし食べにくいし正直お土産にしにくいのだが、中国のひとはもう、両手いっぱいに山ほど抱えて持って帰ってた。
飛行機はANAだったのでもう日本である。
雲が出ていてあんまり地上が見えず残念だったのだが、ずぅっと外を見ていた。千葉上空から着陸体勢に入ってぐっと高度をさげて雲を抜けたら、まばゆいばかりの東京湾の光がだだーんと広がってそれはそれは感動的であった。香港ちょー都会、て思ったけど、港を比較するともう東京湾の圧勝だ。しかし、羽田から京急に乗ったら、東京の街はとにかくとても暗かった。これってよくわかんないけど確実に震災後からだとおもう。最近は、香港どころか、大阪行っても大阪の夜って明るいなぁって思うもの。
東京オリンピックでどういうふうに変わるのか、いろいろと楽しみにしている。
だけど、1964年のオリンピックのときの変わりようのことを考えがちだが、そんなにものすごく変わるわけがなく、2012年にロンドン五輪直後のロンドンに行ったけど、街は清潔になってロンドンの人が少し明るくなってるくらいだったので、そういうふうになるといいなと思っている。