ジオジオしい登別にちょっと寄ったあと、この日の宿泊地、室蘭へ。
室蘭といえば、「日本六大工場夜景」として張り切って頑張っており、夜に、工場夜景の見えるナイトクルージングを予約してある。確か何度か室蘭に来ようとしていたのだが、天候不良だとか、人数に満たないとかでなかなか乗れず、やっとこの日は乗れそうだぞ。
むろらん夜景 | おっと!むろらん -[公式]室蘭観光情報サイト-
ナイトクルージング | むろらんクルージング - 北海道室蘭市のスターマリンKKが提供するクルージング
夜になるまで少し時間があったので、何を見て行くことにしたのか忘れたが「室蘭八景」を少しめぐる。これがまたジオジオしくてなかなかよかったです。
地球岬
アイヌ語で「断崖」を意味する「チケプ」に由来するという地球岬。
180度ぐるっと太平洋を望む絶景ポイント。
ハライチのターンでも言ってたが、バイクのひとはとりあえず岬に行く。
トッカリショ
イヌ語の「トカル・イショ(アザラシの岩)」に由来し、昔は多くのアザラシが集まっていたというトッカリショ。
奇岩の連なる絶壁を眺められる。
ほほう
奇岩かっこいい。歳をとるにつれてどんどん岩とか好きになっていってる。
こちら側もなかなか。そのうち盆栽とかに手を出すのかもしれない。
アイヌ語では、名勝のことを「ピリカノカ」というらしい。今後積極的に使っていきたい。ピリカノカ。
金屏風・銀屏風
地球岬とトッカリショ展望台のちょうど間ぐらいにある金屏風展望台。
海岸沿いには屏風とか畳とか多いよね。
近くにもう1箇所、「銀屏風」もあるらしいのだが、よく場所がわからなくて素通りしたっぽいのでまた今度である。
チャラツナイ
銀屏風の展望所と間違えて行ったのかもしれないチャラツナイ展望所。
大きい円錐状の岩、ムカルソには小舟の通れる窓があいてるらしい。
ナイトクルージングのページを見たら、地球岬遊覧クルーズというのもあるらしいので、今度また乗りたいですね。
ジオジオしいスポットの次は、三笠ジオパークでもらっていた日本遺産『炭鉄港(たんてつこう)』のガイドブックに従って、めぼしいものを見に行く。
“「石炭」・「鉄鋼」・「港湾」とそれらを繫ぐ「鉄道」を舞台に繰り広げられた北の産業革命「炭鉄港」”とかなんとかで、三笠で見てきた空知の炭鉱遺産と室蘭の工場景観、小樽の港湾のいろいろが構成文化財として登録されている。
のだけど、日本遺産って、いわゆる「日本すごい」なストーリー重視のものなので、登録されてるものは、見た目にも文句なしかっこいいものもあれば、「ふーん?」なものも、色々ありますね。「一般公開なし」とかも多いしね。
もう夕方の時間に差し掛かっていたので、通り道に寄れそうなものを少し。
室蘭旧駅舎
明治45年に建造され、北海道内の駅舎の中では最古の木造建築物。
北海道内陸部から鉄道でここに石炭が集められ、室蘭は石炭積出港として栄えることになる。
これはもう、建物も文句なしに超かっこいい。と思ったら、国の重要文化財だった。重文と国宝は、当たり前かもしれないけどもうまず間違いなくかっこいいものしかないのでえらいですね。
こちらは、クラウドファンディングでここに移設されたという、すごくイマドキな感じの蒸気機関車D51560号
三菱合資室蘭出張所
旧駅舎にほど近い場所にあるのだが、「どれのことじゃ?」と思って行きつ戻りつしばらく彷徨った「三菱合資室蘭出張所」。
大正4年に旧三菱合資会社室蘭出張所として建築された木造2階建の事務所。石炭の品質チェックなどしていたとのこと。
小樽とか函館とかだとこのレベルの建物はもっとゴロンゴロンしてる感じだし、こちらはストーリー重視系の登録ですね。
とはいえなかなか可愛い建物ですよ。
三菱合資時代に建てられた石炭の積み出し事務所で現在確認されているものは、全国で3つしかないということで、あとの2つは唐津と若松。どっちも行ったことある場所なのがなんだか嬉しい。唐津のは城下街から外れてるので行ってなかったが、若松は「ああ、あれか!」という建物だった。
祝津公園展望台
日没も近づいてきたのでちょっと景色のいいところへ。
白鳥大橋と室蘭港が一望できる、祝津公園展望台。
カブでビィィィィィンと登ってくるのがとても気持ち良い坂道で、いい雰囲気だな〜と写真を撮ってたのだが、同じ坂道をオープンカーに乗った4人組の男女が「ウェーイ!」としか言いようのない感じで登ってきておう…となった。
室蘭港を取り囲む工場群がすっかり一望できて大変良い場所であった。
そろそろ、むろらんナイトクルージングの出発地点であるマリーナへ。
道の駅に併設されているので、道の駅でご飯でも食べようかなと思っていたが、18時に閉まるということで、ただただぼーっとして待つことに。
道の駅には白鳥大橋記念館があって、白鳥大橋建設や室蘭港に関わる貴重な資料を展示しているということだったが、それももうやってないので、なんか記念の石。
あとたぶんメインケーブルのモニュメント
さて、日が暮れたとほぼ同時ぐらいの出港です。
白鳥大橋、どん!
測量山の電波塔ライトアップは地元で有名らしい。一般の寄付金で費用が賄われており、メッセージを添えてライトアップを申し込むことができるそう。
ところで、クルーズを申し込む際にも乗る際にも説明があったのだが、2019年の3月に室蘭工場夜景の目玉であったJX日鉱日石エネルギー室蘭製油所が操業停止しており、もう光ってないのである。クルーズのために光らせろというわけにもいかないし、インフラツーリズムの難しいところがある。そんなわけで、室蘭港を余すところなくじっくり船は進むのだが、肉眼でも「……結構、暗いな!」という印象であった。
光らない製鉄所とかも色々あるので、昼間にやったらいいんじゃないかな…?
かっこいいんだけど、暗いな……?
室蘭でやるべきことをひとまずは終えて満足して、ドーミーインへ。道の駅で食べ損ねた夕食をどうしようかと思って、結局無料の夜鳴きそばで満足しちゃってそのまま寝る。
ドーミーインは温泉がついてるので、バイクの旅にはすごくいいですよ〜(駐輪代高いけど)。