1/2 金沢でトーマス・ルフふたたび

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実家の壁にルフ先生の巨大ポートレートが小さく貼られている(小さくても巨大、矛盾)のを見つけ、聞くと招待券をもらったとのことだったので、21世紀美術館へ。
 
21世紀美術館は天井の低い小さめの展示室、天井の高い大きな展示室とがランダムな感じの配置で、大きな写真は大きな部屋、小さな写真は小さな部屋にというふうにシンプルに分けられていた。ほぼ全作品がごそっと一望できた国立近代のときとまた別の流れが作られていて、そういうふうにシリーズごとにコンパクトにまとまっていると少し「文脈」を意識してしまう。あんなに文脈に縛られないのが素晴らしいとか言ってたにも関わらず、それもそれでおもしろい、というか、文脈に本当に縛られないアートなどアートでないのであって、どんな「読み」も可能にしてしまう凄さということ、かも。
 
国立近代でみた時の話 
ところで、21世紀美術館はこの日展示がふたつに分かれていて、もうひとつはデザイン系の展示だったのだが、こちらは「文脈の押し付け」というかデザイナーさんの自意識の押し付けしか私には感じられず。ちょっとひねくれた見方をしちゃったかなぁなんて反省しかけたが、最後まで進めばとうとうその自分の構築した文脈で自分のデザインした売り物を凄いものとして展示しちゃっていて鼻白むほかない。
 
そして、北陸新幹線効果によって21世紀美術館(にかぎらず市内のすべての観光スポット)は年中非常な混雑だそうなのだが、それに対応するためか、展示の隅に座っている例のひと、が、学芸員さんではなかった。展示物の前に白線が引かれていて、数センチでもはみだそうものならすっとんでくる、という対応。こういうローカルルールの融通の利かなさを目にすると金沢……と思ってしまうのは私のコンプレックスの賜物だからよいとして(よくはない)、展示の隅に物言わず座ってるひとの文化教養度がものすごく高い、というのは不必要なようでいて意外に大事で豊かなことなのかもしれないなぁと思った。しかし、スタッフさんの制服はとても可愛い。いま調べたら皆川明さんらしい。
 
ほとんど関係ないけど12月は都内の本屋さんを精力的に取材していた。人見知りなので取材でもなければこんなに初対面の人と話すことはないのだが、いざお話を伺ってみれば、本屋さんのスタッフの方ひとりひとりの、おそるべき教養の深さにいちいち驚嘆した。できる気がしないが小さな書店に入ったらなるべく店員さんとお話するようにしたい。できる気がしないが。