9/18 原美術館『快楽の館』と国立近代美術館『トーマス・ルフ展』

この日はいろいろ美術館をまわる日と決めてたので、まずはだいぶ前からチェックしていた原美術館篠山紀信展『快楽の館』へ。

原美術館というのは御殿山の上にあって、東京で山があるってえと御屋敷街であり、御屋敷といえば大使館である。
 
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美術館のすぐ手前にセルビア大使館。
 
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ミャンマー大使館とっても立派
 
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モーリタニア・イスラム共和国大使館。旗が出てると嬉しい。
 
自分でも意外だったが原美術館に行くのは大学生のとき足繁く通って以来。その頃地形のこととかほとんどまったく興味がなかったので、あらためて御殿山おもしれーーって新鮮だったけど、その頃から大使館めぐりはしてたんでここにセルビア大使館があるのは知っていた。てかあの大使館あるとこなー、て覚えてた。記憶って不思議な。
 
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で、原美術館。美術館内で篠山紀信が自由にヌード写真撮ってそれをそのまま展示しているというもの。いつもの客層と違う感じでみんなわりかしガヤガヤ、「あ、壇蜜!」とか言いながらみている。そう、知らなかったけど壇蜜とか(きっちり乳首隠し)紗倉まなちゃん(ばっちり全裸)とかも出ているのである。しかしエロティックな雰囲気は不思議となくて、なにが快楽かといったら、この空間をこんな風に使ってること自体の快楽。解放感が半端なかった。原美術館、好きー。
講談社から写真集が出ていて、図録というより写真集クオリティとしても非常によい(展示のなかった写真もあるし、図録にありがちな写真ちっさ!みたいなことがない)のでオススメです。

 

 

 

快楽の館

快楽の館

 

 

 

 

続いて竹橋の国立近代美術館、トーマス・ルフ展へ。ベッヒャー派のドイツの写真家という前知識しかなかったんだけど、最初入った部屋の有名な巨大ポートレートと、建物の写真で、あ、好きー。となる。
 
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しかしトーマス・ルフ先生、そのあとも写真マニアとしての興味と探究はとどまるところを知らず、最終的にはネットで拾った画像を高圧縮したり火星写真を3Dにしちゃったりする。説明にいちいち、ルフが個人的に収集していた…とか、個人的趣味としてやっていた…とか書いてあって、わー、マニアだなー。マニアの権化みたいな人だなー。と。
というのも私のカメラ遍歴というのは、修学旅行の写ルンですからケータイの写メに始まり、しょぼいデジカメ、ちょっといいデジカメ、ミラーレス、ちょっといいミラーレスへと進化していくのは全部、エスカレーターを「見たままちゃんと」撮るためだ。ただ、みんなで工場夜景撮りに行ったとき、ちゃんと三脚立てて、ちゃんと望遠レンズつけて、ちゃんとマニュアルでピント合わせて、てやると、「見えてないものも撮影できる」という、カメラの喜びを体感したことがあった。私の場合、見たままちゃんと、のところすらまだ無理なのだが、ルフ先生ってばその、カメラと写真のできる、目に見えないものも「撮れる」嬉しさみたいなのをつきつめ続けちゃっているのだ。
 
で、その流れでこの一連の作品をみると、なーんも考えずに作ってるんだなー、ていうのがよくわかって、すごくよいな、と思ったのだった。ルフ先生の作品はじつは常設展の階にもあったのだが、そこにあったのは、日本のエロ漫画を画像加工しまくってふにゃーっとさせたシリーズ、の中のたった一枚で、それに「これは日本のアダルト漫画の…それを加工を繰り返すことでエロい要素を無化し……」みたいな説明がついているので、ああ、社会批判みたいなことかな、と意味を読み取ってしまうわけであるが、こうやって一連の流れがわかって、その作品のいちいち無意味な巨大さ、とかを体感すると、作品が先、意味づけはあと。ていう順番ですんなり入ってくる。というか、意味づけするもしないも観る人の自由で、ただ作品のおもしろさとか、でかい!ていう興奮とかだけがそこにある。あー写真ってやっぱりおもしろいんだ、て確認できた。ついでに言うと、ベッヒャー先生とかの場合、ガスタンクとか好きよねーこの夫妻。いいよねー工場。て語ったりしちゃう部分が否めないのだが、ルフ先生、べつに建築とか、ぜんぜん好きじゃないっしょ。ていうのもありありと感じられて、非常に小気味好いのである。そう、私がエスカレーター好きかどうかとか、もはやなんの関係もないのですわ。
物販コーナーでは「ルフサイズ」とか言ってA3のクリアファイルとかちょっと大判のポストカードとか無意味にデカいグッズがいろいろあって可愛かった。ただし図録は普通のサイズで図録然とした図録だった。
 
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そのあと神楽坂に行ってla kaguでご飯食べたり手に入れたかった本をさらに数冊買い込んで荷物の重さに泣きながら帰ってきました。
 

京急快特の展望席はいつ乗っても圧倒的な癒し。