船とエスカレーター

船に乗ったりエスカレーターに乗ったりする旅行記中心のブログです。なかの人は田村美葉です。

2/25 熱海へ #東海ひとり旅


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本日朝の目覚めはこちら。これもまた、ちょっと完璧な眺めで感動する。今日の宿は昨日ほどの格安感はなく設備も新しくて綺麗、きちんとしてる系だった。

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この、温泉旅館の窓側テーブルセットの感じがものすごく好きで、家でも再現したいと常々思っているのだがまだうまくいってない。

お風呂にもう一度入って、ロビーで行われていた物産朝市で干物買いたさにしばし気を取られながら、「海鮮味噌汁の元」を買って、本日は素泊まりですので早々にチェックアウトします。

また路線バスに乗るのだが、この路線バス、バス停の名前がいちいちいかにも漁師町って感じで格好いい。「塩場」とか。あまちゃんのアキ風に言うなら「かっけえ」である。

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市役所もかっけえ。

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駅までもどって、昨日しまっていた駅弁売り場があいてる。ヤッター!

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港あじ鮨。その名のとおり、あじ三昧のお寿司のセットで、嬉しいことにはちょこんとカットされたわさびと、おろし金兼醤油入れという粋なものがついてるのだ。おーいしー。たぶんこの旅で一番おいしかった(体調万全で食べた食事がここまでだから…)。

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熱海駅はこんな感じで、吉祥寺アトレかな?ていう感じに整備されてるんだけれども、その反対側の景色との落差がすごい。

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反対側、コインロッカーを探して入った駅前ビルの地下に、パネルタイプのエスカレーターが!丸ボディでも最新薄型でもなく、パネルタイプ!あ、これは、私が好きな感じの時代ピンポイントの街なのかもしれない、と期待が高まる。

 

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ほらやっぱり、すごく好きな感じ。

さて開館時間目指してMOA美術館へと行くのですが、ここで私、かなりの勘違いをしていまして、バスに乗ると、目当てのロングエスカレーターではない入り口につくと思っていたんですね。なのでせっせと山道をのぼります。

 

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いやもう、すごく好きな感じがずっと続くんですけど

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ぐるっと迂回する車道スロープをショートカットする急な階段とか

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そしていちいち振り返ると絶景。昨日も散々美術館を目指して坂道をのぼりましたが、それの比ではない。いきなり熱海の洗礼をうける(うけなくてもいいのに)。

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親切な案内図がたくさん立っていて、道に迷うということはありません。エスカレーターも案内図に載り始めた。この親切な感じ、覚えがありまして、以前信濃町の学生会館に住んでいたときの街の感じです。新興宗教って綺麗で洗練されていて親切です。

 

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やっとの思いでついてみたら、路線バスがぶーんとやってきたので、徒労感倍増。しかし、目論見通り開館時間ちょうどに到着。

 

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そしてめあてのエスカレーターというのがこれです。

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MOA美術館エスカレーターがすごいよ、というのは結構いろんな人に教えてもらっていて、うん知ってるよ、と思いながら、去年来ようとした時にはリニューアル工事に入ってしまっていて、ここどうなるのかな、と心配をしていたのですが。エスカレーターゾーンは特に更新をされていなくて、三菱先生の準丸ボディ(ちょっと欄干が分厚い)が元気に動いていました。山の頂上までこうしてエスカレーターで連れて行ってくれる感じ、そうか、新興宗教の親切さがここにもあらわれているのか、などと思ったりしました。神社仏閣だと苦労してこそみたいなところあります。

 

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海きれーい。

 

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そして振り返れば杉本博司

 

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リニューアルされた館内は、照明が特に非常に工夫されていて(写真だとうつりこんでいますが)ガラスをまったく意識せずに鑑賞できるつくりになっていて、ひとつひとつの作品の世界に没入できる感が素晴らしいです。

 

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かわいいおじさん

 

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多様な時代の、国宝級のものまで多様な作品があったのですが、特に気に入ったものだけ撮影していたらいまみると謎のラインナップ。

ここに来るまで、MOA美術館の成り立ちや世界救世教との関わりなどいろいろ謎だったのですが、最後に岡田茂吉の部屋、みたいなところがあって、ははーなるほどーといろいろ腑に落ちるなどしました。

 

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リニューアルされた下の階のカフェも素晴らしい。海キレーイ(2回目)。

 

帰りはバスでおとなしく駅前まで戻り、足湯でぼーっとしたのち、お昼ご飯です。

 

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外観から非常に気になっていたこちらのレストランへ。

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店内も非常に素晴らしかった。

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オムライス、おいしい。厨房はお父さんと息子さんが2人で切り盛りしています。

こちらのお店、大変繁盛していまして、私が入ったときにはお母さんが困りながら相席でもいいか?ときいてくれ、韓国からきた女性と相席になったんですが、ヌードルが食べたいのだが、という女性の簡単な英語が全く通じない様子で息子さん登場、息子さんもなんか困っている、みたいなところをちょっとだけお手伝いしたら、お母さんにも息子さんにも会計の時にまで「さっきはほんとにありがとうございました」と言っていただくなど、あたたかいお店なのでした。

 

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少し駅前を離れると、素っ気ない感じの街並みがあらわれてますますツボな熱海。

MOA美術館から海を眺めるとき、たぶん10人中10人が「あのビルじゃまだな」と思うビルがあるのですが、その前を通ったら分譲マンションの購入説明会というのをやっていて、まったくピュアな気持ちで「おそらく熱海に住む人、熱海に来る人のほぼ全員に嫌われる建物をこれから買おうと思う人もいるのだな」とちょっと感心したりしていました。

 

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やってきたのは、ブルーノ・タウトの熱海の家です。

中は撮影禁止なのですが、これが、大変不思議な建物でした。ぱっと見た感じ、外国の人がつくった和洋折衷の日本家屋、といったところなんですが、細部まで見るとありえない色を使ってたり、照明器具がやたらな数ぶらさがっていたり。そして、それに負けず劣らず案内してくれたスタッフの方もものすごく個性的な方でして、多数の有名建築家を案内した話とか、熱海市やさっきのじゃまなマンションの悪口とか、とにかくすべての話を皮肉9割でお話されるので真意を図るまでにちょっと時間かかる。単純に「良い」と言えばいい建物ではないので、とても合っているわけですが。

 

私はというと、先ほどから山道をのぼってかいた汗が一気に引いて寒気を感じていたのですが、そのように神経を使っている中でどんどん具合が悪くなってきてですね……。

これはやばいかもしれん、と思いながら駅前まで戻って、湯~遊~バスというやつに乗ります。これが、ガイドさんがついてくれてギャグを交えた観光案内をしてくれる楽しいバスだったのですが、途中からものすごい混雑で降りるのも乗るのも一大イベントになる。途中下車しつつ何度も乗ろうと1日券買ってたんですが、これは無理っぽいな、と早々に諦めて、ぼーっと体調回復を待ちつつほぼ終点まで乗っていくことに。

 

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海側の、眺望のよいけっこうな一等地もこのような感じで半ば放置気味なのが海外っぽさを感じます。

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トンネル、イエーイ(空元気)

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熱海城

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少し体調回復したので降りまして

 

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起雲閣です。

 

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勝手にもっとキッチュな場所をイメージしていましたが、全然そんなことなく基本的にはとても豪勢な日本家屋です。タウトの家からやってきてみるととても落ち着きます。

 

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とにかくいろんな文豪が利用したという旅館。

 

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ここにも温泉セットが。やっぱいいなぁ。

 

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和洋折衷の部屋も素敵。

 

やはり体調が良くないので、このあと梅園行って寿司を食べて……といろいろ計画をしていたのをすべて諦めて、最後にお風呂だけ入ってもう帰ろう、ということに。

で、とぼとぼ歩いて帰るわけですが、その道中でもずっと興味深いものにばかり囲まれているわけでして。

 

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#ニューのつく時代

元気がないのでもう無言でシャッターをきっているわけですが、なんかこの感じは香港に行った時のことを思い出すなぁ、と思っていました。東京の街を歩く時には、ぽつぽつ点在する「興味深いもの」を発見し採集する感覚があるのですが、ここではその「興味深いもの」がずーっと連続してつながっている。だから、発見するというより「切り取る」という感じに近い。みんなで熱海街歩きがやってみたいな、と思いました。

さて、お風呂です。

 

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zaikabou先生推薦の福島屋旅館さんへ。

 

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女湯の入り口、なんかすごいぞ。

 

観光客ではなく、ご近所の方と思われる先客が2名いらっしゃって正しい入り方を背中を見て学びつつ、いいお湯を堪能。

 

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駅前まで戻る中にも気になるものがいろいろあって、大変後ろ髪ひかれる思いの熱海なのでした。香港に行った時も思ったけど、なぜ今まで来ようと思わなかったのか反省するレベル。エスカレーター見てちょこっと温泉入って帰ろう、くらいに思っていたのが大間違い。

上野東京ラインのグリーン券を買って死んだように眠って目覚めたらすぐ横浜でした。